消費者契約法は、消費者と事業者間において締結された契約に適用されます。事業者の一定の行為によって誤解したり、困惑して結んだ契約を取り消すことができます。
事例 高額な商品の契約に関するトラブル
電気製品がセットでないと契約できないと言われたが、実際は別々の契約が可能であると判明しました。
この場合、事実と異なる旨を告げられているため、不実告知に当たります(消費者契約法4条1項1号)。
不実告知とは、事業者が、消費者に対して重要事項について事実と異なることを告げて、勧誘し、そのことによって消費者が誤認した場合です。事実と違うことを言って不当な勧誘をしているため取消できます。
取消できる期間は追認することができる時から1年以内、契約をしてから5年以内です。
そして、重要事項とは、消費者が契約をするかどうか判断する際に影響を与える事項で、商品やサービスの対価、取引条件などがあります。
消費者は、不実告知により誤認して契約をした場合、その意思表示を取り消すことができ、これは消費者取消権の一つとされています。
また、事業者が消費者契約の重要事項などについて、利益となる内容は告げたのに、故意または重過失により不利益となる事実を告げていないとなると不利益事実の不告知として取り消すことができ、これも消費者取消権です。
事業者の故意(わざと)、あるいは重過失(重大なうっかり)により消費者に不利益事実を伝えなかったということも必要です。
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